財務三表を理解しよう【C/S】

はじめに

株式の長期投資をする上で、決算書の解読は必須となります。その基礎となるのが財務三表と言われるものです。

「決算書」は会社の経営状況を数値で示したものです。

決算書の中でも特に重要な項目がこの「財務三表」と呼ばれるものです。

財務三表には

・損益計算書(P/L)収益の状態を表したもの・・・5つの利益より構成

・貸借対照表(B/S)・・・収益と費用の状態を示す

・キャッシュフロー計算書(C/F)・・・現金の流れを計算したもの

があります。これらの基礎概念を覚え、決算書を見ても抵抗がないようにしましょう。また財務三表を学び覚える事によって、普段の仕事にも役に立ちます。

会計学と言いますが、これを学ぶことで仕事の幅が広がったり転職やスキルアップにつながるかもしれません。そのため財務三表を覚える事は今後私たちが生きていく上で重要な要素と言えます。




 

キャッシュフロー計算書

◆期首(会社が自由に設定できる)にいくらのキャッシュ(現金)があって、期末にいくらのキャッシュ(現金および現金同等物を指す)が残っているかを示しているのがキャッシュフロー計算書

◆商品やサービスの提供と支払いは時期が異なる(企業間取引等では、契約を結んでも支払いは翌月や翌々月だったりするため)

◆どんなにたくさんの売り上げをあげても、売り上げの回収に長い時間がかかって手元のキャッシュが増加しなければ、借入金を返済したり商品の支払代金を支払うためにまた資金を借り入れなければならず、会社の資金繰りを苦しくなる。

◆株式投資においては、現実のキャッシュの流れを見て資金ショートを起こしていないかを診断する

◎基本的な構造

◆ 期中のキャッシュの増減額+期首のキャッシュ残高=期末のキャッシュ残高

◆ キャッシュをどのように使ったのか分かりやすくするため「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」に分けている

◆ 営業キャッシュフローとは商品の販売やサービスの提供など、会社が日常の営業活動から得たキャッシュの量

◆ 利益が出ていても現金の回収が遅れると、営業キャッシュフローはマイナスになることがある

◆ 投資キャッシュフローは投資(設備投資や固定資産の所得・会社買収)に使った額

◆ 普通の会社は投資キャッシュフローがマイナスであることが普通である

◆ 逆に投資キャッシュフローが資産や設備・子会社の株式等を売却した等によってプラスになることもある。資産を売却するという事は資金繰りに苦しんでいる可能性 もあるため要注意である

◆ 財務キャッシュフローは主に銀行や社債の調達によって発生したお金やその返済額を表していると言える

◆ 「新規借入分―返済分」が通常の会社の財務キャッシュフローである(配当や増資などの場合もある)

◆ キャッシュフロー現金及び現金同等物、現金同等物とは「換金性の高いもの」を指す

◆ 営業CF+投資CF=フリーキャッシュフロー

◆ フリーキャッシュフローがマイナスであると、自らが稼いだ金額だけでは投資ができていな状態を指す

⇒ このような状態が続くと現金がいずれ底をついてしまうので、銀行から新規の借入を起こすか、営業キャッシュフローを増やすかのどちらかしか方法がない




 

営業キャッシュフロー

◆ 営業キャッシュフローとは会社が本業によって得たキャッシュの量を指す

◆ 営業キャッシュフローは、多いほどよく、営業キャッシュフローがプラスであることが良い会社の条件である

◆ 逆に営業キャッシュフローがマイナスの場合は営業能力を維持するためにも借入金に頼らざるを得ない

◆ 営業キャッシュフローは「業績」と「取引条件」に分けられ、業績を上げて取引条件を改善する事で営業キャッシュフローが増加する

◆ 営業キャッシュフローを構成する項目としては以下の項目が挙げられる。

  • 商品の販売代金の回収(営業活動によるキャッシュフローのプラス要因)
  • 減価償却費
  • 商品の仕入れ代金の支払い(営業活動によるキャッシュフローのマイナス要因)
  • 従業員の給与支払い
  • 事務所家賃・水道光熱費の支払い
  • 経常利益
  • 法人税等の支払い




 

投資キャッシュフロー

◆投資キャッシュフローは、企業が投資活動によって生じたキャッシュの増減を指す

◆有形固定資産・無形固定資産の取得や売却が挙げられる

◆貸付金の増加による支出も投資キャッシュフローの項目に含まれる

◆固定資産とは営業活動に必要な土地・建物・工場・機械装置など耐久性のあるもの

◆会社の事業活動において投資は不可欠であるが、本当に必要な投資をしているか営業キャッシュフローの範囲内で賄えているかなど注視してみる必要がある

◆投資キャッシュフローが場合によってはプラスとなっている場合があり、土地や建物もしくは株式を売却している可能性がある

⇒ 資産を売却している場合、資産繰りに苦労している可能性がある




 

財務キャッシュフロー

◆財務キャッシュフローは企業における営業活動や投資活動を維持するためにどの程度の資金が調達されまた返済されたかを示す指標

◆株主への配当金の支払いや借入金の支払いを行った場合、財務キャッシュフローはマイナスとなる

◆一方で新たな借り入れや社債の調達を行った場合、財務キャッシュフローはプラスとなる

◆財務キャッシュフローは借入金の増減がポイントとなる

◆借入金の返済を行っている場合は、財務キャッシュフローはマイナスとなっているがこれは企業にとってはプラス要因となる

⇒もし借入金を全て返済しているのならばその会社は超優良企業である

 

フリーキャッシュフロー

◆フリーキャッシュフローとは会社が自由に使えるお金のこと

◆営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを合計したもの

◆フリーキャッシュフローが多ければ会社が自由に使えるお金が増える

⇒ 自由に使える資金があって初めて借入金の返済や預金の増加が可能になるのでフリーキャッシュフローが多いほど経営状態は良好であると言える

◆逆にフリーキャッシュフローがマイナスとなっている場合は、会社は資産を売却するか金融機関から新たな資金を調達するなどしなくてはならない

◆フリーキャッシュフローを増やすには、営業キャッシュフローを増やすか投資キャッシュフローを少なくするもしくは資産売却を行うことが必要となる

◆企業が現在の事業を維持するだけでも投資は必要になってくるため、設備投資は必ず必要である。出来る限り設備投資や新規の投資を抑える事が重要となる

◆営業キャッシュフローの範囲内で投資を行えばフリーキャッシュフローはプラスとなる

◆企業がある時期に過大に投資を行い勝負をかけているような場合は、単年でフリーキャッシュフローがマイナスとなるのは問題ない

⇒ 但し数年後にその事業が花を咲かせなければ意味がない

◆フリーキャッシュフローが単年でマイナスでも数年後に営業キャッシュフローが大きくプラスとなればその投資は成功したと言える

⇒ 財務を見る時には単年をみるのではなく、5年以上は見なくてはその企業の特徴が分からない




 

家計簿におけるキャッシュフロー

◆キャッシュフローは家計簿にも応用が利く

◆営業キャッシュフロー(収入)+投資キャッシュフロー(投資に使ったお金)+財務キャッシュフロー(月々の支払、変動費および固定費)=フリーキャッシュフロー(貯蓄額)

◆将来のライフイベント(結婚・妊娠・子育て・介護・老後等)とそこにかかる費用を見積もり将来に備えるケースもある

⇒ ライフイベント表

◆キャッシュフローを家計簿にも応用して使う事で、お金の見える化を図り支出の改善や将来への投資そして本業や副業等における収入アップをロードマップ化することができる。




 

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