こんにちわ。ritsuです。
私はかつて「ブラック企業」に勤めていました。
10年以上前の事ですが未だに鮮明に自分の記憶に残っています。
当時は約一年間勤務していたのですが、今回の投稿では元社員から見た「ブラック企業」の特徴を書いていきたいと思います。
私の体験を兼ねて書くので「コラム調」になってしまうのですが、ご容赦ください。
今回の記事はこういった方におススメです。
・労働問題を詳しく調べている方
・ブラック企業とは何かを調べている人
・ブラック企業の実態を知りたい・調べている方
残業代が「成果給」と言う名の元支給されない
賃金の中で「残業代」の項目はありませんでした。
これはその会社が「成果給」を採用しており、「成果」に応じて給与を支払うという形を取っていたためです。
そのため、何時間働いても「残業代」は出ずに「長時間労働」を推進します。
「長時間労働」は度が過ぎると精神を病むので「うつ病」「精神疾患」など体調を崩すきっかけとなります。
営業会社なので、「外出」する機会が多いのですが「交通費」「電話代」などの「経費」は「固定」で出ているだけでした。
「固定費」以上の経費は会社に請求をすれば、出してもらえたのかもしれませんが会社の体質が「歩合制」で「営業成績」が少しでも悪ければ
とても出せるような雰囲気ではありませんでした。
「ノルマ」に対して厳しく叱責される
営業会社でしたので、「ノルマ」は当然あるのですが「ノルマ未達」となったら厳しく叱責されます。
具体的には一日の業務が終わると「上長」に「営業数字」を報告するのですが、「数字」を挙げられないと電話口で厳しい叱責があります。
その後、事務所に呼び出されてその上の上長から夜中まで叱責がありました。
当時は社員皆車で通勤していましたから、終電関係なく夜中の2時とか3時くらいまで怒られ続ける日もありました。
事務所に向かうまでのガソリン代やコインパーキングなどの駐車代は全部自分持ちです。
私は受けていませんが、暴力を振られた先輩・同僚もいました。パワハラが社内で当たり前に充満していました。
営業数字が未達だと、その叱責に耐えかねて自腹で商品を建て替える場合もありました。
そういった環境だったので、「貯金」ができるような体質にはとてもならずに働いているのに貯金額が減るという最悪の事態に陥りました。
時間的拘束が長い
営業ノルマが未達だと、厳しい叱責をされるのは前述した通りです。
それ以外に、ノルマを達成するために朝が早かったです。
営業のロールプレイング・テレアポ・飛び込み営業などとにかく「営業」「営業」でした。
闇雲に営業したところで、「ノルマ」が達成できるわけもなく、次の日も「数字未達」⇒厳しい叱責⇒事務所呼び出しの毎日です。
朝8時~夜12時過ぎと言った感じで長時間労働が蔓延していました。
そして、夜の事務所で追及が終わったら、その後夜9時や10時頃から「飲み会」が始まります。そこで精神論を語られ、逆に褒められるのです。
いわば「アメとムチ」を使い分けているようなものです。車で通勤していて当時もですが、飲酒運転なんてしたら一発で30万の罰金です。
客観的に見たら、飲みを断れば良いのですが「体育会系」のノリで断れる雰囲気ではありませんでした。
飲み会が終わって疲れて車で寝てそのまま仕事に向かうなんて事もザラにありました。コインパーキングを使用していると8000円とか1万円かかっていたなんて事もありました。
もちろん実費です。
また、友人・親族の結婚式に参加できなかったりと冠婚葬祭でも容赦なく仕事優先となります。
休みがない
休みは日曜日だけでした。
しかし休み前は大体会社内のメンバーと「レクリエーション」と称して飲んだり・カラオケ・ボーリングに行ったり
また2次会で「キャバクラ」に行ったりしていて起きるのが早くて10時頃、場合によっては夕方なんてこともありました。
あっという間に時間が過ぎて6時になるとちびまる子ちゃんやサザエさんが始まると「憂鬱」な気持ちとなります。
会社の仕事が辛かったり、大変だと休みの日の時間が仕事の3倍速く感じる事がよくありました。
さらに、たまに日曜に社内の人間関係を高める意味で、「BBQ」があったりしました。
社内旅行もあり年に一回行っているようでした。洗脳されているような感じで、とても行きたくなかったです。
「旅行」に行っているのに「憂鬱な気持ち」が益々強くなっているのを覚えています。(その頃は止めたい一心だった事もありましたが)
休日が少ないと「学生時代」の友人とは予定が合わず疎遠になっていきます。
友人の「結婚式」にも参加できないくらいですから、次第に「結婚式」の招待もされなくなってきました。
気付いたら結婚し子供が生まれ家庭を持っていたなんてケースもありました。
休みの日も次から仕事だと思うと憂鬱で思い悩んでいました。後述しましが、辞める時にもブラック企業は苦労します。
人手がいないから、仕事が回らなくなるからです。そのため辞めると上司に言っても受理してもらえず、説得されます。
営業数字が未達だとまた明日から怒られる恐怖で、何もする気が起きませんでした。
離職率が高くある日突然会社に来ないケースもある
これはブラック企業全体に言えるのですが、ブラック企業は「離職率」が半端なく高いです。
入社して1ヶ月もしないうちに辞める人なんてざらでした。
一週間で辞める人もいましたし、精神的苦痛に耐えかねて会社に来なくなるケースも多々ありました。
突然携帯電話の番号が変わるのです。かくいう私も一度だけ、会社に無断で休んだ経験があります。
その時の体験を話すと、携帯の電源を切り青春18きっぷを購入して各駅電車を行く当てもなく乗っていました。
そして、朝から夜までずっと外をボーっと見て電車に乗り夜はビジネスホテルで泊まった記憶があります。
夜ビジネスホテルのベッドで急に不安な気持ちになり、携帯の電源をつけると会社や上司から10件以上のメールや着信履歴がありました。
内容を要約すると、「お前は会社にどれだけ損害を与えのか分かっているのか!損害賠償もんだぞ!」みたいな脅しの内容でした。
急に現実世界に戻されたような感じとなり、会社に辞める事を告げました。
しかし、ブラック企業は私以外にも多くの人が離職しており、慢性的に人手不足状態でした。
そのため、簡単に辞められても困るわけです。辞めた人間のしわ寄せが既存の社員に来るのでそれが「長時間労働」の原因の一つにもなっていました。
さらに「営業以外の事務、雑務」もありますので「営業」に割く時間がなかなか取れずしかし「営業数字」が未達ならばそれはそれで叱責があるため、悪循環に陥ります。
話を私の体験に戻しますが、辞める事を告げて説得を上長から促されますが、私もそこは折れずに辞めるの一点張りでした。
上長から怒られるのを回避するためだけに、必死に営業している、おまけに自腹を切ってお金が減っていく、友人・知人とは疎遠になり何よりも心が辛く
このままだったら死んだ方がマシとさえ思うようになりました。その会社を辞めた時の貯金額は入社時100万→退社時10万だっとのを鮮明に覚えています。
まずは辞めて体と心をリセットし新たな一歩を踏み出したいの一点でした。そして無事退社します。
ブラック企業に入社して学んだこと
ではブラック企業に入社して一年でしたが、学んだことは何でしょうか?
精神的に逞しくなる
毎日厳しく叱責をされて、心身を壊すケースも多いですがやっている内は「負けず嫌い」「見返してやる」などの反骨精神でやっていた時期もあり
簡単にへこたれなくなります。凹んでもなにくそと思い数字を挙げる原動力になるケースもあります。
これは結果が簡単に出なくても、地道にコツコツと行う事ができるという意味で非常に重要です。
社会に出ると、理不尽な事や腹立たしい事の連続ですが、歯を食いしばって頑張るという意味で仕事や副業・投資においても役に立っている側面はあります。
心身共に健康である事の大切さを学ぶ
当然ですが、心身ともに健康でないと良い仕事はできません。
障害を持つとどうしてもハンデを背負ってしまいますし、うつ病になると回復までに多大な「時間」を要します。私もうつ病になりました。
幸い症状は軽かったですが、しかし薬を飲みながら仕事をしていました。そのときは辞める事しか考えていなかったです。
とても辛い毎日でした。楽しい事よりも、辛い時の方が自分の記憶に残っているから不思議です。
当たり前に健康でいる事はそれくらい重要な事です。
貯蓄の大切さを学ぶ
ブラック企業で働いているときは「自腹」を切って貯蓄を取り崩していました。
「お金」がない生活は本当に苦しいです。
お金がなければ、「投資」「副業」などの次への事も考えられます。しかし「お金」がなければ「明日の支払い」で頭が一杯になってしまいます。
パレートの法則を学ぶ
ブラック企業と言えども続くのは何故かと言うと、一部の営業成績優秀な社員が売り上げを取ってくるからです。
そういった社員には厳しい叱責もほとんどないですし、自腹を切るなんて発想もないので「ブラック企業」と言う概念は当てはまりません。
逆にノルマを達成できない私の様な社員は毎日叱責され⇒飲み会で精神論を叩き込まれ⇒翌日また叱られ⇒心身に異常をきたし辞めるのが王道です。
ブラック企業で生き残るには、「営業数字」を上げる他ないのです。
そして「ノルマを達成」できるのは一握りの社員でそれ以外の社員は容赦なく年齢・男女関係なく叱責されます。
パレートの法則
・ビジネスにおいて、売上の8割は全顧客の2割が生み出している。
・商品の売上の8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している。
・売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している。
・仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している。
パレートの法則は上記の通りですが当時は的を得ているなと感じたものです。
以上が学んだ内容です。
ブラック企業は今後減っていくでしょうが、なくなる事はないのかなと思います。
変化が激しい世の中ですが、形を変えてブラック企業は残るものだと思います。労働者としては見極める力が必要なのと就職先や転職先が見つからずどこでもいいから受かりたい
と思って入社したら「ブラック企業」だったという事にならない様冷静に見極める必要があります。
万が一ブラック企業に入社したならば、早めに辞めた方がいいです。
体調を崩したり、うつ病になって精神を患ってしまってから回復するまでの期間・お金・看護した人など多くの代償があるからです。
✔ ブラック企業は「パワハラ」「モラハラ」が当たり前にある
✔ ブラック企業は「拘束時間」が長い・「休日が少ない」
✔ ブラック企業は「人の出入り」が頻繁にある、突然連絡がつかないケースもある
✔ ブラック企業で心身を崩したらその後も回復までのコストが人生上のコストと捉えよう
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